今日は記念すべき三重苦（さんじゅうく）、ほっぺの母がりきんだ日！
バースデー自分、バースデーこしげさとし、バースデー遊牧民！
がんがんがんばれー、がんがんがんばれー。２ステップワンステップほっぺ！
♪♪♪ハッピバースデーサンキューーーー♪♪♪
はい、おわり、気が済みましたでおわり！
と自分が中山きんにくん同様、一人でテンションもりもりあげて終了、といつものいらんぬか公園で、「ほっぺーーーさーーーーんん！！」と、あれあの声は…走ってくる人はワイン子さん！
「げへっ、げへっ…」
あれ？いつもと違う様子…見るとワイン子さん、着ている服がボロボロ顔はめっためた、あざや擦り傷、血まで流れちゃって、ワイン子さん、つまづいた瞬間、ほっぺ抱きとめて、
「どうしたんですか！」
「げへへ…たいしたことないでげすよ。ちょっと転びまくっちゃって…、げへへ…」
と。そこにワイン子さんの父親、大企業社長のはなただじろうが
「ワイン子さん！！」
とやってきて、何？と思っていたら、
「ほっぺさん、きみは今日誕生日だろう、すべて調べはついている、世界中の探偵２５００人やとって、全総力を上げてほっぺさんの行動経路、ほっぺさんの土下座の角度、ほっぺさんの好きなＴＶドラマまで調べ上げた。調べれば調べるほどにつるっぱげな内容だった。レトルトカレーでもそんなに味地味じゃないぞ！
だからワイン子を・・ドラクエでもあるじゃないか、城の地下には牢屋、あるだろう！愛すべきトイレのしきいもない独房！そこに入れたのに、鎖食いちぎって逃げてしまった。なんたってダイヤモンド歯だから牢屋ばりばりがりがり食べちゃったんだよ、ヘンゼルとグレーテルじゃあるまいし！！
そしてきみに「誕生日プレゼントしたいんですげすげすげす」言いまくってね、さるなんかに賃上げ交渉できるかっつったら、家出してしまった。いまやあたって一回５００円、当り屋をしているんだよ！
それを何に使うか、もう１４万は稼いだ。私も２万９０００円ぼったくられた、ほっぺさん、きみのために、きみの誕生日プレゼントを買うために…！」
ワイン子さん、頬をどす黒く赤らめながら、
「これ、じゃがバター」
と蒸したてほっかほかのじゃがバターをはっぽうスチロールの箱から取り出して
「じゃが、あばしりの極寒耐え抜いたじゃが、あたいが北海道まで行って、自分で土から掘りおこしてきた、正真正銘のあばしりビンテージでげす。バターはあたいがモロッコに出向いて、モロッコスーパーで買ってきたけがれなき直輸入物。塩は死海までいって、海水ふーふーして乾かしてがんえん」って旅費？イエス！イットイず！
はなただじろう、こっちのやり取り関係なしに
「政略結婚がなんだ！ふれっ！ふれっ！母君～、ふれっ！ふれっ！父ぎみ～」
と、雲一つない青空に向かって叫んでる。
青い青い青い空に。

今日はなんといってもホワイトデー。男子諸君が「くそありがとう」でも「これ・・麦パン」でもとにかくお返しの意味をこめて、ありかなし、どっち！？の判断を下すばん。
今年はこんなに、カブトムシの足にはえてる毛ほどの価値もないほっぺに、バレンタイン、チョコレートコーティングの宝石たちをワイン子さんにもらいました。
まず、汚いダンボールに入ったチョコレートコーティングの宝石たちを、返します。ワイン子さん、ぷるぷる泣きそうになりながら、
「いらないんでげすか？？あたいの愛！」
「あいやいや、ちょこの部分は食べました、かけそばのトッピングにして。残ったカスはどぶ川で洗いましたから、どぶ川なりの悪臭が三半規管おかしくして、どんなにぐいんぐいんまわされても大丈夫な、大丈夫なんです。だからやっぱりこれはお返ししないとどうしてもどうしょもないんで、それに…ワイン子さん、ダイヤの指輪とか、ティアラとか、すごく似合いますよ」
「まあ！ほんとに！？こんなにくれるんでげすか、いいんですかこんなにビッグマネーぷんぷんするやつくれて！！」とワイン子さん、自分があげたのに気づいてなくて、でもなんだか喜ぶワイン子さん、かわいく見えちゃったりして、ほっぺ
「見てのとおり、私はどんな生き物からも下僕あつかいされるもんだから、お金なんて微々ともないし、だけど・・だけど…！！何かお返ししたくって・・あの、これ…」
「え！？まだくれるんでげすか！！？？」
「ほっぺ、先月のバレンタインもらった後からずっと集めていたこれ、四葉のクローバー２０００本」
それを花屋の裏のごみ箱に入っていたピンクのリボンで束ねてあげました。
ワイン子さん、あふれる涙ぼろぼろこぼしながら、
「ほっぺさん！あたいこの１８年間生きてきて、サルを好きになったのは、初めてです。初めて本当の事を知りました。恋って、恋ってすばらしいんだと…！！」
ワイン子さん、ワイン一気飲み、また鈴木えみちゃんの顔になって感喜しています。
「でもごめんなしゃい、ほっぺは、ほっぺ、ほっぺは…」
口ごもるほっぺに、ワイン子さん、
「わかってるでげす、ほっぺさんのことは全部調べ上げてますからね、今月三重苦「３月１９日」誕生日でげしょう、そして幸せは訪れない、不幸で、馬鹿で、ちＰかす同然でなきゃ、ほっぺさんじゃない、だから片思いでもいい。そばにいられるだけであたいは幸せ」
そしてふたり、とびっきりの笑顔で笑い合いました。このときがずっと続けばいいな、そんな見果てぬ夢を、星降る夜、見上げていました。

「うるせえ！１０円ハゲのガキ！！」
「うるせえ！１０円シミばばあ！！」
ばばあと、くそもんちゃくヤンキーのやんちゃんが苺畑でケンカをおっぱじめました。
なんでも練乳を貸す貸さないでおお揉めにもめています。
やんちゃんは、ばばあの親戚のいとこの友達から見ても赤の他人です。
なのでばばあ、容赦ありません。
「おいやん！お前の母ちゃんは九州出身のたくあん好きだろ！どうしようもねえ！！」
「おいばばあ！あんたの懐には１００均のレシートすら入ってねえな！ケチくせえ！！」
ほっぺは苺をふたりのケンカの発端の練乳たっぷりつけて見守ります。
当然、ほっぺ仕様のジャム用苺を好んで食します。
モンシロチョウがふんわりと、言い合うふたりのあいだを通り過ぎ、春の風を運んでいました。

ばばあがこのごろ、ネットオークションにはまっていて、
クリスマスにはトナカイ５０頭とか、バレンタインには自作の岩チョコフォンデュ（１トンの岩とチョコのセット）とか、売っても売っても買い手がつかず、
もうやめてほっぺの幸せ量り売りしますから７００円で悪魔に魂売ってきますから、出品代の無駄金ちょっとは浮くからもうやめて～～っっと涙ながらに申していますと、
「まだ売れる」と豪語して聞きません。
季節を意識したばばあは、「吊るし雛高く売れるな、イヒヒ！」とほくそ笑み、えー、手づくりとか？？　でもばばあおさいほうとか、できたっけ？
とほっぺぎもんししてばばあの家に伺いますと、ばばあが天井から紐でくくられ吊るされていました。
えーーーー吊るしババア？？？　なんでもばばあは９９人の玉のような子供たちを玉の輿にのせた偉人変人ワシャ美人なので、ご利益があり良い子が育つとか子孫繁栄、商売繁盛、厄除けの効果もある！と
商品説明にうたって売り込むらしいけど、首つり自殺の人みたいで、もう怖すぎて小人さんぎゃん泣きだし、姑みたいににらむからママさんのお乳の出も悪いよ？
いくらばばあが今は仏のようなステテコロンリー・ウーマンだからってやっぱりそんなお飾りじゃ、みんな平穏に生活できない。ほっぺが逐一チクチク縫うから、モノホンのびなびな買いましょうよばばあーー。。
とほっぺが言うと、「サル飾れば幸福かな」と言って、ほっぺを羽交い絞め吊るそうとしないで！
ほっぺなんて飾ったから、将来娘さんサルの骨とくっついちゃうよそんなの人間として真面目に断固反対されて、家庭崩壊そうかいそうかい自然分娩あとう快！
ばばあ、吊るされたほっぺのお尻をバシバシと叩きます。紅いと縁起がいいとかごめんなしゃいもうゆるしてーーーーーー。


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ほっぺちゃんとは・・・人間で言うと４５歳ぐらいの猿。
　　　　いつもビンタやグーで殴られ、ほっぺがほんのりピンク色。
　　　「ごめんなしゃい、ごめんなしゃい」と土下座をする毎日。
　　　チンパンジーのように抱っこされるのが夢。

ばばあとは・・・　ほっぺの最も尊敬する人
　　　　　　　あり得ないことをありとするスーパー最古ババア。

「モーパッサン！モーパッサン！」
と、ピエールが叫びながらコブラツイストしてきて、無抵抗のわたくしほっぺは「何かしましたかごめんなしゃい」信念で、うわてなげ！ウルトラマンチョップ！ゴールキック１００連発！あげくのとどめは一本背負い！！ピエールったらその小さな体…どれだけ秘めたるパワー？？と、それでもほっぺはどこまでも、無抵抗ったら無抵抗！！
トリートメントを与えたら、攻撃が収まりました。そうか、キューティクルって、なんっていうか、大事だよね・・うるおってさ、おとなしくなるから好き。